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サポーターレベルアップ講座

サッカーをメインにして、他のスポーツに関しても独断と偏見で論じていきます。皆さんがスポーツを楽しむ、考える際の参考になれば幸いです。

女子W杯プレーオフの対メキシコ戦

 昨日は国立競技場へ、「女子W杯プレーオフの対メキシコ戦」を観戦。2-0で勝利を収めたが、結論から言ってしまえば、後1点取って3点差をつけておけば、ほぼW杯出場が決定しただけに、少し不満が残るゲームだった。実際に追加点を奪えるチャンスが何度もあっただけに、不完全燃焼というのが素直な感想だ。

 チームとしては、かなり熟成されてきてるように見えるし、「大橋」監督の構想というか意向が相当に反映されてきてるのではないか。
 戦術とチーム作りのベースとなっているのは、相手に合わせるのではなく自分達のやり方で勝つという事だ。それが裏目に出て、東アジア選手権とアジア大会では勝てたはずのゲームを落としてしまったが、このメンバーは大橋体制になってから、一番充実してるのではないか。
 このメキシコ戦でも、主導権を握って自分達のリズムで戦うという姿勢がハッキリ判ったし、選手が自信を持ってプレーしてたのが印象的だった。
 運動量も豊富で、メキシコは2点目を失ったという事もあるが、70分以降は心身共に消耗が激しく、日本の一方的な展開になったが、だからこそ3~4点と追加点が欲しかった。

 チーム作りという点で行けば、このチームはアジアではなく、世界で戦い、勝つという前提で編成されて居ると考えて良い。歴代の女子代表チームと比較して、一番大きな変化が見られる部分だと思う。それは「スケールアップ」と「高さとパワー対策」に強化の重点を置いたのではないかと思われるようなゲーム運びと展開になったので判る。
 
 攻撃では「ダイナミックな展開」と「ボールを速く動かす」という点が目立つ。ただ前半は、早く展開する事に神経を使っていたのか、慌てて前線へ出して不正確なパスを連発してたのは改善する必要がある。
 守備では「当たり負けしない」のと「DFから中盤への繋ぎが」成長の後が見えたし、このゲーム関しては空中戦が強くなったのは評価したい。注意するのはイージーなパスミスがあって、ピンチの大半は崩された展開からではなく、自らのミスで招いたという点を次戦の反省点として欲しい。

 選手個々を見ると「宮間」は、過去の起用法などから察するにお気に入りの選手ではないかと思う。少しずつゲームに出して経験を積ませておいて慣らしてレギュラーに育てた。この日のゲームでは前半は左サイド、後半は右サイドのMFで起用、セットプレーも蹴らせるのだから信頼の強さが判る。DFのスタメン発表で「矢木」がサブだったのが不安だったが、右の「近賀」はビルドアップが不安定でまだ不十分だけど、運動量が豊富で思い切りの良さとタイミングの良い攻撃参加は合格点を挙げて良いと思う。経験を積む事で更に伸びるから楽しみな選手の一人として注目したい。

 久々に復帰した「宮本」は、まだコンディションがベストではないようで、スタミナ切れを起こしてたから交代は妥当な判断だと思う。交代で出場した「柳田」は随分イヤラシイ選手になったと思う。パスの出すコースや中盤でのマークといい、攻守両面で相手の嫌がるプレーが出来るのは貴重な存在で、本当はスタメンで起用できる編成になれば良いのだが、これは大橋監督の采配なのだから、結果でどう評価されるかという覚悟はしていると思う。
 
 活躍したのは「沢」だけど、自分は酒井にMVPをやりたい。前半は宮本とコンビを組んで中盤のスペースのカバーを行い、相手MF陣との消耗戦に勝ち、後半、宮本が退いてからは、ワンボランチとしてDFラインの前で味方のMF陣に指示を出し、相手の攻撃の芽を摘んで宮本の役割をこなした上に、味方のセットプレーの時には最後尾に残り、(磯崎が相手の選手にマンマークで付く)守備面での貢献度は一番大きかったと評価したい。

 次のアウエーのゲームは、前回で高地と相手サポーターの熱狂的な雰囲気を経験してるので、このメキシコならば、カウンターで得点(それもできれば先取点)できる可能性が強いと思う。この国立のゲームでも2点目を取られた時点でガタガタになったし、サポーターも静かになったのを観ると、先取点を取れれば、案外早く諦めてくれるんじゃないか。

 来週17日は、W杯出場権獲得をお祝いしたいものだ。
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