五輪予選・アウエイの対シリア戦は、とりあえず勝って良かったという程度の一戦だったが、これで最終予選進出が決定したのだから、まずは予定通りとはいえ第一関門突破といえよう。
日本は、前半と後半では全く別のチームになってしまったが、サッカーは90分間トータルで考える・また相対的な戦力比較を行なう事・この二点が重要な判断基準となる。
まず90分間をトータルで考えるという点を見れば、明らかに課題が残る。多分、このシリア戦を観たほとんどの人が感じるのは、【なぜあんなに不安定なゲーム内容になってしまったのか】という事だろう。はっきり言って、とてもU-22の年齢のチームとは到底、思えないのだ。まるでユースチームのようではないか。2点をリードしていて、しかもJリーグの出場経験の豊富な選手が多いのに、《状況判断が悪すぎる》《リーダーシップを取るキャプテンシーのあるものが居ない》《立ち直りに時間が掛かり過ぎる》
チーム構成に問題があるのか、各人のメンタルが弱いのか、
改善しないと、大事な局面で致命傷となるのではないか。
相対的な比較という点では、日本の動きが鈍いとか状況判断が悪く、歯がゆい展開になったのは、後半のシリアが前線と中盤から非常に積極的にプレスを掛けて来たのに対して戸惑い、圧倒されてしまい、どう対応すれば良いのか打開策が思いつかなかった為である。もしシリアの立場に立ってゲームを観ていてれば、この日本が相手ならば、この次やれば勝てると思ったとしても不思議ではない。東京・国立競技場で対戦した時には、両サイドを完全に日本に押さえられたが、この地元の対戦では、日本を押し込めて優位に展開できたのは、今後の自信に繋がるはずだ。
心配だったコンディションの問題は、これから検討する事になるだろうが、やはり後半、あれだけ不様なゲームに終始してしまった点はさけて通る事が出来ない。
この前の記事でも書いた通り、今回のシリア遠征は最終予選で対戦が予想される中東対策という側面もあったのだから、選手個々のフィジカルとメンタル面でのコンディションに関するデータは、貴重な参考資料として生かされるものと期待したい。
それにしても勝ったとはいえ、後味の悪いゲームだった。本当にチーム力が不安定な「反町・ニッポン」であった。

