日本協会はオシム監督の後継人事にに関して、常識的で素早い対応を行っているようだ。
「オシムの意見を聞く」「家族の気持ちが最優先」という判断は適切なもので、なおかつ11月末という早期のタイムリミットを儲けるという川淵会長の意向も納得のいくものだ。
脳梗塞で生命の危機にまで関わる程の重病なのだから、回復しても現場復帰などあり得ないと判断するのが常識で、病院への手配に関しては問題だったが、その後の対応の「危機管理」は現在の体制の中では上手く行ってる方ではないか。
マスコミの対応も悪くは無い。後継人事のトンチンカンな報道やガセネタを流したところもあるが、プロ野球の長嶋氏が、やはり脳梗塞で倒れた時には、野球界やマスコミが五輪監督への早期の現場復帰が実現可能なような報道をしていたのとは大きな違いだ。
今回の対応は難しい。
もう現場復帰は無理と判っていても、オシムの症状への気遣いと家族の感情も考慮して、なおかつ後継人事に早急に取り組まなければいけないという状況だったのだから、粗探しばかりすればいろいろと出てくるかも知れないが、それはオシムの生命の危機を利用した事になるから控えたい。
おそらくマスコミには公表しないだけで、内部的には相当に早い時期に、オシムと家族への対応策と後継人事に関しての基本的な話しは行っているはずで、これから後の事は、川淵会長のリーダーシップが問われる事になる。
オシムが倒れた時の最初の会見で、川淵会長が涙ながらに話していたのを見て、落ち込んでしまいパニックに陥っているのではないかと心配した人もいたかも知れないが、このような事態になれば慌てない方がおかしいし、一番の原因は70歳を過ぎて涙腺が弱くなったからだろう。それは歳をとったという証で、本来は第一線を退かなければいけない人物がまだ居座っているという事だが、協会の内部人事で露骨に冷徹非情な対応をした実績があるのだから、たとえ一時的に慌てても何もしないで右往左往するような展開にはならないだろう。

