サポーターレベルアップ講座

サッカーをメインにして、他のスポーツに関しても独断と偏見で論じていきます。皆さんがスポーツを楽しむ、考える際の参考になれば幸いです。

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ブラジルW杯予選・ホームのイラク戦に完勝

最終予選、ホームの対イラク戦は、実力通り、日本の順当な勝利で終わった。

イラクのメンバーを大幅に入れ替えた奇策に対して、立ち上がりは日本に
戸惑いが見られ、CKから2度の決定的なピンチを招いた。
4分、20分といずれも、マークが付き切れてなかった。しかし、それ以後は
マークを確認しており、4分にフリーにしてしまったCBの2番には前田が
ついて完封したように、実力ではなくて奇策によって生まれたピンチといえる。

もし、この時に失点しても、両チームの実力差を考えれば、逆転は十分に
予想出来たから、悲観的な分析は、するだけ無駄である。
【所詮、たら、れば、の世界の戯言に過ぎないのだ】

イラクが日本のMFにマンマークを付けてきたのも、ジーコが初めてではなく、
驚く事ではない、2007年のアジアカップ準決勝でサウジが採用したのと
同じだから二番煎じである。あの時のサウジのマークは厳しくて、日本は
中盤が全く機能しなかったのを思い出してもらいたい。
 このゲームでは、本田がFWの位置まで上がって度々フリーになったし、
遠藤や長谷部のマークもズレる時間があった。
清武の動きには付いてこれず、更には、ワン・ツーのダイレクトパスで、
簡単に裏を取られるシーンが何度もあった。
だから、先制点を奪われても悲観する必要が無いという根拠は、そこにある。

【 ジャーナリストの皆さん、本当に、ネガティブ報道は辞めましょう 】

イラクが中盤でのマークを厳しくし、コンパクトにした結果、センターラインより
後方に下がってしまい、日本のDFラインが楽にボールを持ててビルドアップ
出来るようになったのだが充分に活かしきれなかった。

31分に伊野波から吉田に横パスが渡った時に、ザックが縦に入れろと激怒した
ようだが、この時、前線では本田と清武がフリーになっており、さらに前方には
スペースがあった。

 また、14分の清武がフリーになってGK正面にSHした場面では、その前に
吉田⇒本田⇒岡崎と速い斜めと縦のパスが通って生まれたチャンスだった。

このゲームではイラクの中盤のマンマークに注目が集まっているが、実はDFは
前田と、飛び出して来る清武を掴められないばかりか、ラインの裏には穴が
空きまくっていたのだ。
 また、イラクは前半のDFラインの守備の修正を行っていないという点も
触れておく必要がある。後半のイラクはマイボールになった時は、3トップに
して得点の意欲を感じさせたが、MFとDFは自陣に引きこもってしまい、
ひたすら日本の攻めを潰す事に専念しただけである。

ザックは、終盤に清武に替えて細貝を、前田に替えてハーフナーを投入したが、
あの時間帯に、リスクを冒して得点を狙いに行く必要は無い。守備面で安定感
がある細貝、ロスタイムのセットプレーでの守備と、逆に日本にチャンスが来た
時の為のターゲットマンとしての役割を想定したハーフナー、実は理に適って
いる采配だったのが判る。

【1-0でも勝つ】【1点リードして逃げ切る】
これは、現在の日本サッカー界に欠けている用兵思想である。
イタリア人のザックが手本を示してくれていると解釈すれば、貴重な学習の機会
を与えられていると思う。

 イラクは、我々の知っているイラクでは無くなってしまった。
イラクは他のアラブ勢とは異なり、ボールをキープしてパスを丁寧に繋ぎ、
組織的なサッカーで堂々と前面に出て積極的に攻めてくるチームだった。
93年のドーハでも、2000年のレバノンでのアジアカップでも、
イラクは、欧州スタイルで、力強く攻め込んでくる好チームだった。

それが見るも無残な超守備的なスタイルで、奇策を連発する「2流格下」
のチームになって90分間を戦ったのには非常に驚かされた。

しかし、現実的な物の見方をすれば、これは正しい選択だったともいえよう。
ジーコとスタッフが日本とイラクの戦力差を検討した結果、このような
戦術でしか、イラクに勝つチャンスが無いと判断したならば、それは適切で
、ジーコは監督として成長した。レベルアップしたと評価されるべきだ。

「自分たちのやり方で勝つ」「メンバーを固定して若手を積極的に
起用しないで、過去の実績を重視する」
それが日本代表の監督当時のジーコの采配だった。
それらとは、全く正反対の采配を見せてくれたが、それはこういう事だ。

【日本代表の監督になるのが、ジーコには早すぎた】
【ジーコは、まだ日本代表の監督をやる器では無かった】
外国のクラブチームの監督で経験を積んで、それから日本代表監督に
なれば、また違った結果になったと思われる。

 しかし、ジーコらしさは少し出ていた。
前述のように、後半、DFラインの修正をしていない為、本田に2回の
決定機を作られたし、FWの2トップに加えて両サイドのMFを上がり気味
にしたために、中盤のチェックが甘くなった。もしザックが試合勘が戻らず
不調だった長谷部に見切りをつけて交代させていたら、日本に追加点を
取られていた可能性が高い。
 欧州スタイルからブラジルスタイル(守備的だが)に変わってしまったが、
果たして、このようなサッカーが、イラク人に向いているのだろうか?


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